留守番が明渡しを要求されたらとは
Q.外交官である親戚の者が、こんどある国の日本大使館に勤務することになり、その間、彼の家に留守番として住んでくれと頼まれました。何年くらい向こうにいるのかわかりませんが、留守番で入った場合、彼が帰国すると家を明け渡さなければならないのでしょうか。
A.家族や女中あるいは雇人が主人から頼まれて留守番をする場合は、頼まれた家族、女中、あるいは雇人は独自の占有権を取得するわけではなく、主人の占有権は消滅しません。
しかし、この場合、外国に滞在する期間、留守番を頼まれた場合は例外です。
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親戚の者と家屋使用の対価とみられる金銭の授受があると、表面上は留守番でも実質は賃貸借とみられることもありますし、金銭の授受がなければ使用賃貸とみられるでしょう。賃貸借ということになれば、借家法の適用を受けることはもちろんです。使用賃貸であれば、親戚の者が帰国したとき家を明け渡さなければならないことになります。
つぎに、親戚の者が外国に滞在中、家屋を第三者である他人に貸した場合には、親戚の者の代理人としてやった場合と、自ら貸主としてやった場合とで法律上効果が異なります。
大輪にとして資料をとって貸した場合は、その代理権があれば第三者が親戚の者に対し賃借権を取得しますが、代理権がないということになると、表見代理とか無権代理とかの問題が発生します。自ら貸主として他人に貸すと、他人の物の賃借権ということになりますが、この契約は、親戚の者に対抗できないという結果になります。
賃借人が、やむを得ない事情で一定期間だけ建物を貸すという場合、新しい借地借家法は、「転勤・療養・親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物を一定の期間自己の生活の本拠として使用することが困難であり、その期間の経過後はその本拠として使用することとなることが明らかな場合において、建物の賃貸借をするときは、その一定期間を確定して建物の賃貸借の期間とする場合にかぎり、契約の更新が無いことを定めることができる」と規定しています(三八条)。この契約をするには、やむを得ない事情を記載した書面によってすることが要求されています(同条二項)。

