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借主が死亡してしまったらどうなるのか

Q.父が家屋を借りていましたが、先月死亡しました。家主は父に貸していたのだから、明け渡してくれといっています。明け渡すべきでしょうか。また友人の話ですが、内縁の夫が死亡した場合は明け渡さなければならないのでしょうか。
A.借主が死亡しても、賃貸借は終了しません。相続人に承継されますから、従来通り遺族は住居できるわけです。つまり借家権は、その同居の遺族において当然に相続することができます。
もっとも、こういう場合は数人が借り受けたのと同じく、賃料も分割債務ではなく各自
全額を支払う義務を負担することになります。もし、家主が家賃を受けとらないときは、相続人全員から家主に対して供託することです。
法律上の相続人でない者、たとえば正式な縁組の届出がなくても死んだ借主と事実上の要親子関係にあった同居者も、借家権を承継できます(借家法七条ノ二、借地借家法三六条)。
内縁の夫が死んだからといって明け渡す必要はありません。婚姻の届出のない内縁関係でも、死んだ借家人と事実上夫婦同様の関係にあって、その者と同居していた者は、相続人がいなければ当然その家の借家権を承継することができます(借家法七条ノ二第一項、借地借家法三六条)。したがって、内縁の妻は引き続いてその者と同居していた者は、相続人がいなければ当然その家の借家権を承継することができます(借家法七条ノ二第一項、借地着火方三六条)。したがって、内縁の妻は引き続いてその家屋に住居することができるばかりでなく、こんどは自分が借家権者として、自分の名で家賃を支払っていくことができます。ただ、これまでの借家権をそっくり引き継ぐわけで、借家権に伴う借家人の義務も引き継ぐことになりますから、死んだ夫の滞納家賃などの支払いは当然引き継がなければなりません。もし,死んだ夫が何年分も家賃を滞納し、とてもそんな債務を引き継げない、そんなことならこの家を明け渡して、他に転居した方がよいという場合は、夫の死後1ヵ月以内に家主に対し「自分はこの家の借家権は承継しない」という反対の意思を表示して、家を明け渡せば故人の滞納家賃の支払義務を負わずに済みます(借家法七条ノ二第一項但書、借地借家法三六条)。